ビスケット

kimikoishi2005-11-21

先日ケンタッキーフライドチキンに行つてきました。

戸の前に佇立して微笑してゐるデブ小父さん(サンダース大佐)に、ケンタッキーをたべると、こんな腹になるかもしれんぞ、いいか? と脅されながらも、戸をくぐります。

いえ、戸をくぐる前にすることがあります。

まづ戸の前に掲げてあるメニューをじつくりと見て検討します。わたしはいきなり店にはひり、メニュを見る間もなく注文するなぞいふ芸当はできません。なにしろ頭の中にケンタッキーのメニューを叩き込んでゐませんし、いきなり見せられたメニューのなかから、たつた数秒で、好みのものを見つけ出す器用さもありません。

そこで、じつくりと外でメニューを眺めます。わたしは「まいごちセット」といふのを選びました。注文後、まいごちとはどんな意味かと苦しみました。まいごち? 迷子血? 
たぶんmy御馳走といふ意味なのでせう。さう気づくのに一分かかりました。しかし、さうなると、ほかの商品は御馳走ではないといふことになり、それはまづいのではないかと心配しましたが、まあそれはよいでせう。

まいごちは鳥の足一匹分にコールスローといふ変な名前のキャベツがつきます。

店員は愛想のよい女の子でしたが、変なことを言ふのです。

まいごちがほしいといふと、女の子は、コールスローはビスケットに換へられますがいかがなさいますか、といふではありませんか!

ビスケット? 

そのビスケットとは何ですか? とわたしが聞くと、これでございます。と写真を示します。

すると、それはふかふかとした奇妙なパンのやうでした。

わたしは咄嗟に判断するのは、じつに苦手なのですか、どうやらおいしさうなので、それに決めました。

わたしが思ひ描いたのは、きはめて貧しげなクッキー二・三個だつたのですが、どうもさうではなく、はるかにおいしさうなものでした。

このビスケットと称するお菓子には、蜂蜜がついてゐて、じつにおいしいものでした。今度もこれを頼んでみようと思ひました。それにしても、ビスケットといふ名はなんだか変です。ずぼんをぱんつと呼ぶくらゐの違和感を覚えます・・・