獨逸の教会

けふは獨逸の教会の写真集を見せていただく機会がありました。
百頁も無い小さな冊子で、いろいろな教会ごとの写真集です。
全部で二十冊ばかりありました。


教会のなかには、たくさんの像があります。
hl.とついているのは、「聖」だとしりました。
獨逸語はまつたくわかりませんので、欧州では「聖」は
どこの國でも、Saintだと思つてをりました。
英佛伊はもちろん、西班牙の有名な「さくらだ・ふあみりあ(聖家族)」
(日本の櫻田一族が造つたのかと昔は思つてゐました)
もSaintの変形なのですから。
ラテン語がSANCTVSとかSANCTAとかいふからではないでせうか。
しかし、独逸は違ふのです。


それはさうと、聖母像をあつめた写真集も見たのです。
なんとなんと、聖母像は皆斜視ではありませんか!
之は何うしたことでせう。


能面は照明の光の当たり方で表情ができるので、
たくさんの表情をつくるために左右非対称の顔になるやうに
つくつてあると聞きますが、聖母像もさうなのかな?


また、印象でしかありませんが、獨逸の教会像より、佛蘭西の教会像の
はうがかはいいやうに思ひました。獨逸のはいかついのが多いやうです。