魯肉飯
魯肉飯(ルーローファン)は台湾ではいたるところでたべることができます。
日本で云ふところの牛丼みたいなものでせうか。ラーメンみたいなものでせうか。そのくらゐの人気のたべものです。
魯肉飯はどんなものかといふと、ご飯の上に、香料で煮込んだ豚のひき肉がのつたものです。味付けは醤油味で台湾独特の香料のかをりがします。五香粉を使つてゐるさうです。
台湾南部(高雄)では、ひき肉ではなく、脂身のついたバラ肉を線状に切つてのせたところもありました。
魯肉飯はとても安く、どこでも30元(日本円で110円くらい)ほどです。台湾は野菜と肉が豊富な外食を安価で楽しむことができる国ですが(台湾の平均所得に比べても、外食は安いです)、魯肉飯は他の料理に比べても安い食べ物です。そんなところも日本の牛丼の位置に近いと云へるかもしれません。
日本に戻つても、わたしはこの魯肉飯がたべたくてしかたがありませんでした。ちやうど、牛丼や拉麺がにはかにたべたくなるやうにです(ここ一年ほどは、どちらもたべてゐないのですが)。
ところが先日のことです。わたしはふと立ち寄つたお店(99といふお店)で、写真にあるやうなものをみつけました。
おお。魯肉飯。
ルーロー飯と書くと、なんだかお化けでもはひつてゐさうな感じですが(香港の映画に「チャイニーズ・ゴーストストーリー」(「倩女幽魂」)といふのがありました。そこに妖怪のをばさんが出てくるのですが、たしかロウロウといふ名でした。とつても怖いをばさんです)、さつそく買つてみました。
お茶を入れて、さつそくかぢりついてみました。結果は・・・なかなかおいしかつたのですが・・・これは豚のそぼろご飯でした。