おかし

kimikoishi2006-10-08

かへるさんが面白いものをたべていました。

巨大なかへる口に、黄色い棒のようなものを、どんどんほうりこんでいます。

棒は、ばけつのような形をした紙の容器に入っています。

ばりばりと小気味の良い音を立てながら、黄色い棒を無心に食べていたかへるさんは、わたしに気づくと、一本さしだしてくれました。

かへるのえさをたべても大丈夫なのだろうかと一寸心配になりましたが、なんだかおいしそうなので、もらってたべてみました。

ばりばり

黄色い棒は、ごくごく細く短い棒です。これが案外おいしいのです。じゃがいもの味がします。

これはなに?

と聞くと、かへるさんは驚愕の表情を浮かべました。そして、

じゃがりこだよ。

と言いました。

おおう。じゃがりこ

たしかにそんな名前は聞いたことがあります。テレビのCMだったでしょうか。鉄道の踏切をバケツのようなものが走って、じゃがりこじゃがりこと繰り返す変な宣伝です。

しかし、実物を見るのは初めてでした。もっとも、スーパーマーケットのお菓子売り場なぞで、もうすでにお目にかかっていたのかもしれませんが、はじめて見たような気がします。

ばりばり

わたしは喜んで、かへるさんのじゃがりこをつつきはじめました。壮絶なる奪い合いが始まります。

わたしは芋のお菓子が好きです。しかし、ポテトチップスはあまり身体に良くなさそうです。成人病のもとになりそうな酸化油の気配がします(お菓子会社の方には申し訳ないのですが)。しかも、手がべとべとします。

そういうわけで、わたしはじゃがりこが大変気に入りました。でも、わたしはなんでもかんでもすぐに忘れてしまいます。長らく、じゃがりこのことは記憶の奥底に消えておりました。

ところが、じゃがりこのほうはわたしを見捨ててはいなかったのです!

それは今日のことです。さきほど、薬屋にゆきました。すると、籠のなかに、見覚えのあるバケツ型の箱がたくさん転がっています。おお、なんとじゃがりこではありませんか。値段を見ると、百円とかいてあります。買えない値段ではありません。

そこから、たべおわるまでの記憶はありません。あっという間になくなりました。もっとほしいです。