こいもきのこ
みなさんはきのこはすきでせうか(みなさんと話しかけながら、誰もそこにゐないかもしれないといふ疑ひがすこし脳裏をよぎりましたが、まあともかく)。
わたしはすきです。とくに、秋のきのこ。
先日、わたしは松茸をたべました。一本数千円もするあれです。プラナリアみたいになつた、厚さ数ミクロンの松茸を頂きました。
松茸は香りがいいだけで、味はないといふ人がゐますが、とんでもない。松茸、おいしうございました。
松茸の話はまあ厚みだけでなく、縁も薄いのでよいのですが、
最近、季節柄か、小芋でこさへたきのこをみかけます。小芋は関西の言葉で、東京ではなんといふのかな、あー、わかりません、たぶん里芋ぢやないかな。
小芋でこさへたきのこは、とつてもきのこに似てゐます。だから、わーおおきなきのこ、と大喜びして、最後の楽しみにとつておいて、横目で見ながら、他の存在感の薄れたものをすべてたひらげて、さて、最後にお楽しみをたべるわけですが、
なんだ、きのこぢやない。こいも・・・
と、がつかりです。