神田教会 Eglise de St. Francis Xavier

kimikoishi2005-04-02

先日、神田に所用があり、そのついでといつては失礼ですが、神田教会によつてみました。神田教会の聖堂(フランシスコ・ザビエル聖堂)は、昭和三年にロマネスクとルネサンスの混合様式でつくられたものです。平成十二年には文化庁有形文化財として登録せられたさうです。場所は省線水道橋駅を南に少しだけ下り、左手に曲がつて直ぐです。


ルネサンス様式がどの辺に入つてゐるのかは、わたしにはさつぱり分かりませんでしたが、ロマネスクであること丈は分かりました。全体的に低く、尖塔もないし、窓が小さく、窓もまるまるとしてゐます。とても堅牢な感じで、同じ神田(御茶ノ水)にあるニコライ大聖堂(こちらは明治時代の建築)とはずゐぶん趣が異なります。


明治時代の創建当時の神田教会は、ゴシック様式だつたさうですが、大正震災で焼けてしまつたさうです。わたしは巴里の巨大なゴシック様式の教会をたくさんまはつたことがあるせゐか、ごく最近の建物なのに、神田教会がロマネスク様式であることに驚きました。


十三世紀頃までは、巴里もロマネスク様式の教会ばかりだつたさうなのですが、どんどんゴシック様式に建て替へられてしまつたのです。地方にゆかなければ、完全なロマネスク様式の教会を見ることはできないやうです。
サルトルボーヴォワールが通つたことで有名なカフェ「Les deux magots」(二つのシナ木偶人形)の前にある、サン・ジェルマン・デ・プレ教会の塔はロマネスク様式ださうです)。


ですから、新しい教会なのに古い建物の様式となつてゐるのは、へんな感じがしたのです。もつとも、わたしはゴシックのあとのルネサンス様式といふのをよく知りませんので、そのころロマネスクの再評価もあり、仏蘭西以外の国では、新しいのにロマネスク風の教会といふのは珍しくないのかもしれません。

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法王の危篤で、全世界のカトリックの信者が祈りを捧げてゐます。今の法王がゐなければ、東西世界の融和、蘇連の崩壊はなかつたと云ひます。わたしは基督教徒ではありませんが、別れの祈りを捧げたいと思ひます。Hosanna..Hosanna..
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