山陰線の保津峽驛から、保津川、芿瀧川に沿つて山道をゆくこと約半里。峽谷の隱れ里、芿瀧は、もうすつかり夜に裹まれ、高い山山の中穹には、皎月が掛かり、怪し氣な光を晧晧とはなち、溪流の水面の漆黒を照らし、白く流星のやうに、川下へと絶え間なく光は…
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